現役消防士の視点から見た京急脱線事故
先日、横浜市でトラックと京浜急行線が衝突事故が起こりました。
ここでは現役消防士から視点で解説をしていきたいと思います。
まずは、管轄の横浜消防の方お疲れ様でした。
たぶん、公式発表しないけど、熱中症になった隊員がいたはずです。
夏場の消防活動は本当に過酷です。
どれだけ過酷かは次の機会に説明できたらと思います。
さて、映像を見る限り、現場の悲惨さが痛烈に伝わってきました。
まずは、衝突したことにより、火災が発生したことです。
消防隊が火災が発生すると、任務の優先順位があります。
1位 人命救助
2位 延焼防止
3位 火勢鎮圧
人命救助とは、逃げ遅れて人を全勢力を尽くして助けに行きます。
延焼防止とは、燃えてるものには水はかけず、これ以上燃え拡がらないように、燃えていないものに水をかけます
火災鎮圧とは、延焼防止が完了したら、燃えているものに水をかけて消します
火災発生と同時に、電車の中に助けを求めてるいる人が多くいたので、
人命救助最優先で活動したと思います。
次に気になったことが、衝突したことにより、先頭車両が斜めに倒れていたことです。
電車は電気で動いているので、事後が起きた時、消防はパンタグラフを降ろすことは鉄道会社に必ず要求します。
なぜなら、過去に電気が通ったまま活動したことにより、感電事故が起きたからです。
ただ、今回の事故は先頭車両のパンタグラフも変形していたので、通電しているか、通電していないかは、確実な点検をしないと分からなかったはずです。
(ちなみに確実な点検には1時間以上かかるケースがあります。)
また、水は電気を通すので、消火作業も、パンタグラフの通電状況がわからないので、感電の恐れがあるため、容易にはできません。
いろいろな活動障害があるなか、長時間の活動おつかれさまでした